転職市場が盛り上がっている今、キャリアコンサルタントは仕事選びを手助けする案内役として注目されています。
年収や求人の情報はさまざまで混乱しやすく、自分の市場価値を正しく理解できていない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、最新の統計データをもとに、平均年収や求人の動きについてわかりやすく解説します。
キャリアコンサルタント市場の現状と定義

主要業務と資格制度
キャリアコンサルタントは 2016 年に国家資格化され、個人のキャリア形成支援・定着支援・研修設計などを行う“職業選択の伴走者”です。登録者数は 2025 年6月末で 82,527 名 に到達し、この10年間で約2.5倍と拡大を続けています。
需要が伸びる背景
背景には
①改正職業能力開発促進法(2022 年4月施行)で企業によるキャリア相談機会の確保が努力義務化
②少子高齢化による労働力不足と転職市場の活況
③生成AI・DXに伴うリスキリング需要の高まり
があります。
特に AI/DX 推進を掲げる企業では、人事・教育部門を中心に求人が増加傾向です。
平均年収の最新データ
年齢・経験別の年収中央値
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)の最新調査(回答7,586名・2023年実施)では、キャリアコンサルタントの年収分布でもっとも多かった帯は「300〜400万円未満」(16.5%)。
全体の中央値は「400〜500万円未満」――推定約450万円で、日本の平均給与458万円とほぼ同水準です。活動歴5年未満では300万円台が中心ですが、10年以上になると500万円超の比率が約3割に増え、経験年数とともに上振れする傾向が読み取れます。
他職種との比較
同じキャリア支援系に近い「人事」職の平均年収は529.7万円、ビジネス系の代表格「営業系」平均は469万円(いずれもdoda 2024調査)。
キャリアコンサルタントの中央値450万円は営業よりわずかに低く、人事より約80万円下。ただし正規雇用層では600万円超も12%前後あり、副業・委託案件を組み合わせれば上位レンジに食い込む余地は十分あります。
求人数の推移(2015–2025)

業界別求人動向
国家資格化直前の 2015 年 11 月、転職求人倍率は 1.17 倍と当時の最高水準を記録しましたが、求人はまだ限定的でした。
その後資格制度の開始と人手不足を背景に右肩上がりで推移し、コロナ禍で落ち込んだ 2020 年 6 月でも 1.19 倍を維持。2022 年には 1.91 倍、2024 年 6 月には 2.60 倍まで急伸し、2025 年 6 月時点でも 2.33 倍と高水準で推移しています。
実数ベースの動き
掲載件数で見ると、doda で「キャリアコンサルタント」を検索した公開求人は 3,799 件(2025 年 8 月 4 日時点)。コロナ底だった 2020 年比でほぼ 2 倍となり、専門職ニーズの復調が鮮明です。
一方、マイナビ転職の総括レポートでは 2024 年の掲載求人数平均が 2019 年比 174.6% と報告され、正社員採用の拡大が継続しています。
年収と求人を左右する要因
資格取得・専門領域で跳ねる収入
キャリアコンサルティング技能士(2級以上)や産業カウンセラーなどの上位資格を持つと、企業研修や法人顧問に登用されやすく年収800万円超の事例も珍しくありません。実務例をまとめた解説では「技能士取得後は平均報酬レンジがワンランク上がる」ことが示されています。
さらに「JILPT報告書No.227」によれば、専門分野(IT・医療・人事制度設計など)を持つ正社員層の年収中央値は500万円台と、無資格一般層より約10%高い水準です。
求人票を見ても IT コンサル領域のキャリアアドバイザー募集は 想定年収600〜900万円、医療系特化では 600〜799万円 と高めに設定され、専門領域の差がそのまま賃金格差に反映されています。
働き方(正社員・業務委託)による単価の違い
正社員は企業内キャリア開発部門や人材紹介会社に所属し、福利厚生込みで500〜700万円がボリュームゾーン。一方、フリーランス/業務委託は報酬体系が時給・成果報酬型となり、時給3,000〜6,000円(年換算500〜900万円相当)のレンジが主流です。
個人面談を請け負う場合は 1時間5,000〜2万円 の相場がつき、月額顧問料も従業員100人規模で最大6万円といった設定が一般的。柔軟な稼働日数を選べる反面、集客・営業力が年収を大きく左右します。
2026年以降の市場予測とキャリア形成のコツ
AI・DXが与える影響
2030年までに日本のIT人材は最大59万人不足するとされ、企業のリスキリング投資が加速しています。パーソルイノベーションの調査では、生成AI活用企業の8割が学習成果を実感し、PwCも適切なプログラム実施企業の88%が生産性向上を報告しています。
DX環境下での組織・個人の変革支援にキャリアコンサルタントの需要は今後も拡大すると予想されます。
スキルアップ戦略
AI時代に求められるのは、単なるツール知識だけでなく「AI共存・活用層」へのシフトです。
まずは問題解決力やコミュニケーション力などポータブルスキルを磨き、そこにデータリテラシーやAIツール運用スキルを組み合わせた学習プランを設計。政府のリスキリング支援策を活用し、体系的に知識を習得しましょう。
おすすめ講座で短期間で市場価値を高めよう
キャリアコンサルタント資格を最短で取得するには講座の活用がとても有効です。
地域連携プラットフォームのキャリアコンサルタント養成講習は厚生労働大臣の認定を受けた講習であるため、専門実践教育訓練給付金を利用することが可能で、通常の受講料に対し最大で80%の給付を受けることが可能です。
まとめ
- キャリアコンサルタントは2016年国家資格化後、登録者数82,527名(2025年6月)と2.5倍増、2022年法改正で企業のキャリア相談努力義務化が追い風に。
- 年収中央値は約450万円で、日本平均458万円とほぼ同水準。経験10年で500万円超が約30%、人事系・営業系と比較しても遜色なし。
- 求人倍率は2025年6月時点で2.33倍、doda公開求人3,799件。東京都1.77倍で全国トップ、都市圏が市場を牽引。
- 正社員500〜700万円、業務委託は時給3,000〜6,000円(年換算500〜900万円)と契約形態で報酬幅が大きく異なる。



